チャロは、マルゲリータがマイアミから一時的に帰ってきていると聞いてローザの店へ駆けつけます。
マルゲリータも彼の姿を見るや、外へ飛び出してきました。
「チャロ、シリウスから火事のことを聞いたわよ!!ドレッドは大丈夫なの?」
「うん!」
「そうそう、おなかが空いているでしょ。ちょっと待って・・・」
どっさりかごに載った、見るからにおいしそうな食べ物の山を持ってきて、
「チャロとドレッドによ!」
「それにしても、ドレッドがキャサリンを助けるなんて、とても奇妙な巡りあわせだわ。」
「えっ?どういうこと??」
「それはね・・・」
チャロに語ったのは・・・ドレッドの過去でした。
「ドレッドは昔は陽気でフレンドリーだったの。」
「ドレッドが??」
「2・3年前のある日、人間の女の子が車に轢かれそうになったのをドレッドが救ったのよ」
「わぁ、凄いや!」
「その子は足をくじいたけど、それ以外はピンピンしてたわ!」
「でも、そのとき歩道を歩いていたキャサリンはね、女の子を襲っていると勘違いして警棒でひどく打ったの。」
「そんな~~」
「それでドレッドは右目の視力を失い、それ以来、人間を信用しなくなったの。」
「うそだと言ってくれ!」
それを立ち聞きしていたシリウスは思わずと叫びます。
「なんてこと・・・なのに、キャサリンを助けたの?」チャロも信じられなくて問いかけます。
「そうなの、そのことが奇妙なだといってるのよ」
「それ以来、ドレッドは皮肉っぽく、人を小馬鹿にしたような、気難しいヤツになってしまったけど、彼ははじめからあんなふうだったわけじゃないのよ。」
「知らなかった・・・」ひどくショックを受けた様子のシリウス。
「そうそう、キャサリンの様子は?」
「あ、あぁ・・・大丈夫です。ちょっと足首をくじいただけで・・・」
二匹と別れ、チャロは食べ物がたっぷり入ったカゴをドレッドの元に引きずって帰ります。
「マルゲリータがくれたんだ!」
一緒に食べ始めましたが、それは本当においしかった!
チャロはドレッドに、
「ねぇドレッド・・・どうしてキャサリンを火事の時救ったの?」尋ねるのでした。
ドレッドはしばらくチャロを見つめ、
「お前のせいさ・・・」
「えっ?」
小さな声でつぶやくドレッド。
純粋でいつも真っ直ぐなチャロと出会って、ドレッドも過去の自分に戻ってきたようです。
ドレッドは自分の分を平らげると、横になっていびきをかき始めました。いつものように。
