火災現場で、あのシリウスよりも早く、身を挺してキャサリンを救ったドレッド。
そして、マルゲリータから聞いた話は、思いがけないものでした。
車の前に急に飛び出した女の子をとっさに救ったドレッドを、キャサリンが誤解したこと。その結果、ドレッドの右目が見えなくなった事実。
それを聞いてしまったシリウスは、激しく動揺していました。
ある日のこと。
シリウスは、人質たてこもり現場にキャサリンと出動していました。
「何が起こるかわからないんだから、油断してはダメ!いいわね?」
「シリウス!これは訓練ではないのよ!これは防弾チョッキ」
「もちろん、私に任せてくれ!」とキャサリンに答えるシリウス。
しかし、状況はこう着状態で、待機するシリウスもどこか上の空になって・・・。
マルゲリータから聞いた「ドレッドを傷つけたのはキャサリン」その言葉が頭から離れないのです。
にもかかわらず、ドレッドはキャサリンを救ったその事実。
その時、たまたまドレッドが路地を歩いているのを見かけたシリウスは、
「ドレッド!!」
警察犬としての自覚を忘れて、思わずドレッドを追いかけます。
それは初めての職場放棄でした。
シリウスはドレッドを問いつめます。
「なぜ、キャサリンを助けた?」
「そんなことか・・・それがどうした?」
ドレッドはため息をつき、そして逆に
「シリウス、頼みがある。チャロのことだ。」そう話しかけます。
「チャ・チャロ??」
「そうだ。オレにもしものことがあったら、日本に帰りたいチャロのことを頼む」と言います。
「何をしようとしているんだ?」
「何も・・・」
「たくさん見てきたが、犬が自分で日本へ帰ることは不可能だ!」シリウスは現実を見ろと鼻で笑います。
しかし、ドレッドは真剣です。
「現実には奇跡があるのさ。オレが変わったように、な」そう言って去っていってしまいます。
「待てよ!まだ俺の質問に答えていないぞ!!」
響くサイレンの音。
「しまった!」
あわてて持ち場に戻るシリウスですが、すでに容疑者を逮捕して事件は解決済み。
しかし、キャサリンはカンカンです。
「まぁ、シリウスも何か興味のあるものを見つけたんだろう。」同僚はとりなしますが、
「でも、シリウスは何度も表彰を受けた犬なのよ。それがこんなことをするなんて信じられない!再教育プログラムへ送るわよ!」
(待ってくれ、キャサリン!!違うんだ!!俺の話を聞いてくれ~!)
しかし、犬のシリウスの言葉はキャサリンには届きません。
これは、シリウスが初めて味わう苦い失敗でした。
心に葛藤を抱え苦悩するシリウス。果たして、ここから何かを学ぶのでしょうか?
それにしても、ドレッドの行動がシリウスに計り知れない影響を与えているのですね。
