赤い星で結ばれているようなトモコとチャロ。
トモコに引き取られたチャロは、再び元気を取り戻します。
そして、そこにいる黒いパグ犬のルイとの出会いも、これからのチャロにはなんだか楽しい毎日を予感させますね。
「トモコはショッピングをして、20分後には帰ってくるわよ。」
「ワォ!急がなくちゃ!」
そのジェーンが友達とサプライズパーティーを計画します。それは、トモコの19の誕生日だからでした。
会話を聞いているルイも笑顔でうなずいていますが、
「ねえ、何が始まるの?」
チャロはルイに聞きます。
「今日は、トモコの誕生日なんだ。」
「わぉ、すごいや!」
時間が近づくと、友人はプレゼントを持って家具の後ろに隠れます。そして、ジェーンが部屋の明かりを消し・・・
カチッ・・・
「あらっ、ジェーン、いないの?」
パパーン!!!
「ハッピーバースデー・トモコ!!」ライトがつくと友達がいっせいに祝います。
「みんな~~!!ありがとう♪」
「さぁ、ローソクを消して、早く♪」
フーッ・・・19本を一気に吹き消します。
そして心のこもったプレゼント攻撃が始まって・・・。
「ジェーン、プレゼントがコピー用紙ひと束ってマジ?」
「だって私、トモコが脚本を印刷するのに、ほんとにたくさん紙を使うのを知っているから。ネッ!」
しかも、そのすべての用紙には、赤い星がついているのです!
トモコが大好きなミュージカルの「赤い星」を覚えていたからですが、なんともうれしいプレゼントでした。
「ねえ、知ってる?」ルームメイトのジェーンが、話し出すのです。
「トモコのお父さんは有名な日本人俳優のケン・マツモトなのよ!」
そう言うと、友達はみんなびっくり。
「まじで?トモコ、それホント?」
「そうなの、トモコ??」
「ええ、まぁ・・・」
パーティは盛り上がり、最後の客が帰ったのは夜も更けてからのことでした。
「チャロ、うるさかったでしょう?」
その夜、トモコは一人チャロを抱きながら、なぜか悲しそうな表情。
「誕生日だから、もちろんハッピーなことに変わりはないんだけど、私には悲しい日でもあるのよ。」
ちょうど10年前の誕生日、トモコの両親は離婚したのです。
「あの日のこと、まだはっきりと覚えているわ。パパは、笑顔で、でも悲しそうに『愛してるよ。トモコ!』って」
「でも、それ以来、逢えないのよ、パパには。毎日テレビで見るけど、でも・・・」
それ以来父親に会えないトモコ。さまざまな思いがあふれ、トモコは涙ぐむのでした。
「ゴメンね。これは内緒よ」
同じ言葉を翔太が言っていたことをチャロは思い出します。それは、翔太の母親が死んだときのことでした
。
「私の夢はパパが主役のブロードウエイ劇を書くこと。誰よりも一番うまく書ける自信があるんだ。だって誰よりも私がパパのことを一番よく知ってるんだもの。だけど・・・」
「ニューヨークの、このブロードウェイでは無理よね・・・」
弱気になったトモコを、チャロは一生懸命ワンワン吠えて励まします。
『そんなことないよ!信じて頑張れば夢が叶う・・・そういってくれたのはトモコじゃない!』
「信じれば、夢は叶う・・・そうだったわね。ありがとう、チャロ」
チャロが自分を励ましてくれているように感じたトモコ。
チャロを見つめ、トモコはなぜか落ち着いた気持ちになるのでした。
