夢の旅人アンドーラが、トモコの夢に現れたとは!
「キミの飼い主は翔太で、8歳。日本から来て、日本へ戻るのが夢なのね?チャロ」
『ワン、ワン!!』
『僕は日本に戻りたいんだ。そして翔太に逢いたいんだ!!』
そんなチャロの思いに、
「チャロ。どちらが夢を先にかなえるか、これからは競争よ!」と、二人の絆が強く結ばれたのでした。
「おはよう、ルイ!何してるの?」
「今日は人生最大のオーディションで、準備しているんだ。」
「オーディション?」
と、「ルイ~、出かけるわよ~」とジェーンの声。
「チャロ、ニューヨークに住んでいてブロードウェイを知らないなんて悲劇だよ。そうだ、一緒に来るんだ!」
そういって、チャロをぐいと引っ張るルイに「ちょっと、ちょっと・・・」
「ほらほら、あなたたち、ふざけてる時間はないのよ。あらっ?チャロ、あなたも来るの?いいわ。さぁ!!」
チャロはルイと飼い主のジェーンとブロードウェイへ出かけました。
「わぁ~、すごいやぁ!看板はいっぱいあるし、人もなんて多いんだろう!!」
華やかな雰囲気にチャロが驚いていると、
「ここがブロードウェイ。トモコの名前もここに残るさ!」
「トモコ?」
「そうさ、あの子は才能がある。ぼくにはわかる。おっと、噂をすれば影!」
通りの向こうにはトモコが・・・。
「…でもお願いです。ムチャなのはわかっています。これがうまくいかなかったら、二度とご迷惑はかけません、だから・・・」
「わかったわかった!じゃ、火曜日までに脚本を送ってくれ!」
「ありがとうございます!!」
「トモコ!」
「ジェーン!!ミュージカル『赤い星』の演出家、バーン・ハート氏のマネージャーに頼み込んだの!」
バーン・ハート氏が、新しい脚本を探していると知り、自分の脚本を読んでもらえるように話し、マネージャーはトモコに根負け、後日脚本を送るようにと言ってくれたのでした。
「すごいじゃない?一生に一度というチャンスじゃない!」
「わからないわ・・・あれ?チャロ。どうしてここに?」
「ワンワン!」(よかったね、トモコ!」
「ルイのオーディションなのよ。わ!もう時間。トモコ、チャロをお願いしていい?」
「もちろん」
そういうと、ジェーンとルイはあわてて去ってゆきます。
「チャロ。まだひざがガクガクしているわ。でも、でもすごくいい気分。ありがとう、チャロ。」
「ワンワン!」
そして、トモコはさらに数ブロック歩き、古いけれど立派な劇場にチャロをつれて行きました。
劇場に入れてもらうと、トモコとチャロはまだ誰もいない客席へ。
「チャロ、ここはね、特別な場所なの。パパと最初で最後のショーを見たところなのよ。あんなにすごいものがあるなんて思いもしなかった。」
「笑って泣いて本当に楽しいお芝居だったわ。だから、その時に劇作家になると誓ったの。」
「ワンワン!」(トモコ、やったね!!)
「チャロ、きみがいたからこそ、一歩前に踏み出せたのよ。ありがとう!」
「私は夢に向けてがんばるわ!そしてチャロも、ね?」
「ワンワン!」
チャロはそんなトモコの夢を応援したいと思うのでした。
