すっかりブロードウェイになじんだチャロは、機会があればいつでも散歩をして楽しんでいました。
ある日チャロは、小さな書店の前を通ると、なんと日向ぼっこをしている犬が!
「シリウス!!」
「やあ、チャロ!」
「どうしてここに?」
「私はここで……いわば、番犬をしてるわけさ。」と微笑むのです。
「チャロ、ちょっと座らないか?急いでるわけじゃないんだろ?」
「それはそうだけど・・・どうしてシリウスがここに?訳がわからないよ・・・」
「長い話になるが・・・チャンスを与えられるたびに、ヘマをやらかしてね。それで、つまり・・・引退したんだ。」
「辞めた?警察犬を?じゃ・・・今は新しい飼い主といるの?」
キィ~
そのとき、店のドアが開き、出てきたのはキャサリン。書店の主はキャサリンだったのです。
「いい子にしてる?シリウス。もう少しで終わるから、そしたら家に帰ろう!」
そう言って店に戻るキャサリン。
なんだかキャサリンの印象が違うような・・・
キャサリンは以前と違って、ずっとリラックスして見えましたが、とても快活そうなところは変わっていません。
「キャサリンも警察をやめたの?」
「そうなんだ。親が引退を決めたので、家業の書店を継ごうとこの街に来たんだ。彼女は本が好きなんだよ。」
「キャサリンは、警察犬失格の僕を引き取り、あるがままの私を愛してくれているんだ。」
シリウスは、今はキャサリンの本当の愛に気づき、真のパートナーの関係を築いていると言います。
「ある日、公園できれいな花を見つけたんだ。そのときも彼女が一緒にいる。そんなことで、本当に幸せなんだよ・・・」
シリウスとチャロは、お互いに微笑むのでした。
「その・・・ドレッドのことを聞いたが、本当にいいやつだった。」
「うん・・・」
チャロは、ドレッドのことを思い出すと今でも胸が痛みました……
「以前、チャロを助けてほしいと僕に頼んでいたんだよ。日本に戻る夢を叶えるために、ね?だが、犬にとってそれは難しいことだ」
「その後、日本について勉強したんだよ。ついておいで。」
シリウスはチャロを店内の一画、日本関連の書棚に案内すると、それまで勉強した日本の知識を披露してくれました。
「聞きたまえ。日本は太平洋に位置し、カリフォルニアの西方およそ6,000マイル。ここまでは、わかるね?」
「う・うん・・・(汗)」
「主食は、米と・・・犬の種類は、チワワ、プードル、ダックスフント・・・」
「シリウス!僕のために調べてくれたの??」
「そうだよ?日本へ帰る手助けをするとなれば、きみの国について知っておく必要がある、だろう?」
「ありがとう、シリウス!!」
シリウスの応援の仕方は、あまり実用的ではなさそうです。でもチャロはうれしそう♪
ドレッドがこんなに僕のことを心配してくれたこと、そして、シリウスがドレッドとの約束をしっかりと守ってくれたこと。
そしてなにより、シリウスがキャサリンと一緒にいて本当に幸せそうな姿を見ること。
ドレッド、見ている??
チャロもシリウスも幸せに輝いているよ!!
