ナムタカの宿屋へ付いていったチャロはどうなったでしょう?
宿の中は暖かい雰囲気に満ちていました。ナムタカはチャロに犬の休める部屋を与えてくれたあと、
「翔太はお前にとって、そんなに大事なのか?」と尋ねました。
すると、チャロはナムタカに翔太と出会ったときのことを話します。
「ボクは生まれてまもなく公園に捨てられたんだ。」
「そうなのか?」
ナムタカは、しげしげとチャロを見つめます。
「とても寒い雪の日、ボクは寒くておなかが空いて死にそうだった。でも誰も助けてくれなかった。
そのとき、おいしいソーセージの匂いがして、小さな男の子が少年がボクにくれたんだ。『ほら、食べて!』って。それが翔太だったんだ。そして、家につれて帰ったんだよ。でも、翔太のお父さんは最初反対だったんだよ。それでも翔太は説得してボクを飼ってくれたんだ。それ以来、二人は親友になったんだ。」
「翔太は心残りなことがあるようだから、魂のさまようこのミドル・ワールドに来たのだろう。だが、なぜそんなに強く彼を探すんだ?」
「翔太はお母さんをなくして一人ぼっちだった。そんな淋しいとき、ボクに何でも話してくれたんだ。翔太は命の恩人だから、僕のせいで死んじゃうなんて…絶対に助けたいんだ!」
「だからなのか…見てごらん、ライフグローブを」
「え?わぁー!」
「こんなに強い光を放つのを見たことはないよ」
チャロは、首に付けられたライフグローブを見て驚きました。それは白く輝いていたのですから・・・。
「翔太を探す心が、強く輝かせるのだろう。」
「翔太はどこにいるの?」
「わからない。翔太を探すには、街でであった人に聞くしかない。」
「付いてきなさい」
ナムタカはチャロを屋上につれてゆき、ミドル・ワールドの景色を見せます。
「わぁぁ~!」
「これはミドル・ワールドの第一の街だ。向こうを見てごらん。」
「大きな黒い森みたいだね?」
「あれは死者の国だ。そこを通ると、ライフグローブは黒くなる。チャロ、忘れてはいけないよ。必ず、それが輝いている間に翔太を探すのだ。でないと、お前の命も失うことになる。」
「わかった。でも、ボクは翔太を助けなくちゃ。そして連れ戻さなくちゃいけない!」
「勇敢なやつだ」
「ボクはいかなくちゃ!」居ても立ってもいられないチャロは翔太を探すため、街に飛び出して行くのでした。
「フフフ、元気なやつだ。チャロ、信じない夢が叶うことはないぞ。夢を信じることを忘れてはいけない。」
