ある日、チャロとムウは、夕食用に赤い実を一つずつ採ってナムタカの宿に向かっていました。
途中、ムウはチャロに水泳教室の生徒コロンのことを話し出します。
「ねぇ、チャロ。私、コロンがミドル・ワールドにいるんじゃないかという気がしているの。」
「ここに?」
「私の不注意で死なせてしまったけど、彼女はいつも一生懸命だったのよ。輝く未来があったのですものから、きっとまだここにいるわ!」
「ふーん」
途中、突然ムウが立ち止まります。「あらゆる情報教えます。情報屋ジョニー」という店の看板を見つけたからでした。
「ねぇ、見て。このお店」
「えぇ?なんだか怪しいと思わない?」
「でも、コロンや翔太のことがわかるかも知れないわ。入ってみましょう。」
ドアを開けると、あごひげにサングラスを掛けた男が、先客と話している様子。
「以前あなたに教えた情報は役に立っただろう?」
「ああ、助かったよ。おかげで娘を探すことができたよ。ありがとう」
「またいつでもどうぞ。赤い実一つで貴重な情報を教えますよ。」
先客が帰ったあと、ムウとチャロはジョニーに近づくと・・・
「いらっしゃい。かわいいペンギンさん。赤い実で情報を教えますよ。」
どうやら、ジョニーは赤い実一つにつき情報を一つ教えてくれるようです。
「赤い実が情報料というわけね?」
「そのとおり!」
「チャロ聞いた?ラッキーだわ。」
「うん」
まず、ムウが赤い実を差し出すと、ポンと口に入れるジョニーに、
「あのぅ、ニュージーランドで水泳教室の生徒がこの街にいるかどうか・・・」
「コロンだろ?」ジョニーはムウが言う前にコロンの名前を出します。
「ええ?どうして知っているの?」
「コロンはミドル・ワールドにいるよ。この街の西にいるとね。」
「本当?コロンがこの街に?」
それを聞いたチャロも、興奮してジョニーに赤い実を差し出すが、何も考えず質問してしまいます。
カウンターに置いてある本には、びっしり文字が書かれており、それを見たチャロは、
「なんてたくさんの本!きっとたくさんの情報があるんでしょう?」
「ハッハッハ。そうとも!ミドル・ワールドの各地から情報が集まって毎日2回更新しているからね。」
「それで、ボクは翔太のことを教えてほしい・・・」
「ちょっと待ちな!赤い実一つには一つの情報だけだよ。」
「えぇ、何のこと?」
「君は今本のことを尋ねただろ?」
「あっ・・・」
「もう一つ情報がほしいなら、もう一つ赤い実が必要だね。」
「おー、なんていうこと!」
仕方なくチャロは赤い実をもう一つ採りに出かけます。
そしてジョニーの店に戻るのですが・・・
「ジョニーは眠っているわ。」
「グー」
「あー起きてったら」
赤い実を食べたジョニーはどうやら眠ってしまったようです。
しばらくして、ジョニーが起きました。
「ふぁ・・・」
「ねぇ、翔太のことを教えて!」
チャロが差し出した赤い実を、ひょいと食べるとジョニーが探し始めます。
「うーん、翔太ねぇ・・・情報が錯綜しているな・・・。」いつもの自信は消えたような声で言うのです。
「どういうこと?」
「トリック、何かしらのワナがあるようだ」
「ワナ?」
そう言い終えると、ジョニーは再び寝入ってしまいます。
「ジョニー!ジョニーってば!」
『あらゆる情報教えます』という情報屋ジョニーでもよくわからない翔太の消息。
翔太はどこにいるのでしょう?
