チャロとムウは話しながら歩いていました。
「ねぇ、チャロ。コロンと翔太を一緒に探さない?」
「いい考えだ!」
それ以来、一緒に出歩くことが多くなったチャロとムウ。
ある夕方のこと。いつものように街を歩いていると、赤い鳥が倒れているのを発見します。
「ハァハァ・・・」
「大丈夫?」
「あの鳥だわ」
「ムウ、知っているの?」
それはシャイニーの恋人ルビーでした。
「けがをしているようだわ。宿に運びましょう」
手当を終えると、ようやく彼女は気がついたようです。
「あなた、ルビーね?」
「どうして名前を知っているの?」
「ニュージーランドでシャイニーと話したことがあるわ。」
「ああ、あのペンギン・・・偶然ね」
「どうしてここへ来たの?」
ルビーは、なぜミドル・ワールドに来たのか、つらい別れを話し始めます。
「私たちは日本近海で、台風に巻き込まれたのよ。若い仲間が吹き飛ばされ、助けようとしたのだけれど、力尽きて海に着水したの」
「シャイニーは?」
「もちろん、シャイニーは私と一緒に留まろうとしたわ。」
シャイニーはルビーを見つけて海に下りてきた。
「ルビー大丈夫か?」
「シャイニー、早く戻って!」
「キミを置いてはいけない。」
「ダメよ。あなたは世界一速く飛び続けるチームのリーダーなのよ。」
「キミを見捨ててゆくのならリーダーなんてやめる。」
「お願い、飛び続けて!」
そんなルビーの目をじっと見つめ、思いを振り切るようにシャイニーは飛び去っていったのです。
それを見届けてルビーは息絶えたのでした。
「なんて悲しいこと。私はルビーたちのように飛びたいと思っていたのよ。」
でも、ルビーの話から、飛ぶことは幸せなことばかりではないと知るのでした。
「渡り鳥は飛ぶことができなければ生きていけないの。多くのつらい経験もするわ。そして・・・渡り鳥には悲しい別れがあるのよ。たくさんの鳥が死んでゆくの」
「でも・・・いつかまたシャイニーと飛びたいからここへ来たの。」
ルビーの目から涙があふれます・・・
ナムタカは後ろでその話を聞いていた。
「夢は美しく輝く。しかし、その夢の光が輝けば輝くほど、裏には影ができるものだ。」
しかし、ムウはルビーの強さに感心。
「私もルビーのように信念を持ちたいわ」
そんなムウのそばで、チャロは静かに佇むのでした。
