チャロとドゥーマは一緒に散歩していました。すると、翔太らしい後姿を陸橋の上から見つけたチャロは、陸橋の手すりに飛び乗り、叫びます。
「翔太~~待って!」
「あ、危ないよチャロ。何する気だよ!」叫ぶドゥーマの声も聞かず、チャロは道路へジャンプ!!
「ダメだ!」ドゥーマは怖くて目を閉じるのでしたが…。
ドサッ!!
「チャロ、大丈夫か?」
よろよろと立ち上がり追いかけるチャロ。しかし、やっと振り向いた少年は、
「えっ?」
なんということ!翔太ではありません。
「…」
ようやくドゥーマはチャロに追いつくと、
「翔太を見間違うなんて、焦っていたんだよ…」
「小さな君のどこにそんな勇気があるんだい?でもすごかったね。橋からジャンプするなんて」
「もちろんだよ。だって彼はボクの友達なんだから」
公園を通りかかると、ミニーの鳴き声が聞こえてきます。
「ハイ、ミニー」
「やあチャロ。ちょうどよかった。もうそろそろさよならを言わなければいけないころだと思っていたんだ。」
「ええ?」
「もう充分鳴いたから旅立とうと思って。」
「え、お別れって?」
「死の国へさ。そんな悲しそうな顔しないでよ。誰でも必ず死ぬんだから。それに俺は大満足なんだからね。」
セミのミニーが晴れ晴れとした顔でチャロに言います。
「旅立つってどこへ?」ドゥーマが尋ねます。
「街の西にあるサバンナを越えたところだよ」
「サバンナ?」驚くドゥーマ。
「森の奥に死の国があるってうわささ。だからそこへ」
「そう…、いい旅をね。」
「ありがとう!」
次の日の朝。
「チャロ。ドゥーマがいないの。何か知らない?」
「あ…、セミのミニーに逢ってお別れを言ったけど?」
二匹は情報屋ジョニーのところへ出かけました。赤い実を持って…。
「チータのドゥーマを探しているんですけど。」
「ああ、ドゥーマね。わかるよ」大きな本を探すジョニー。
「知ってるの?」チャロの問いかけに、
「シー!チャロ、赤い実一つで一つの質問よ」たしなめるムウ。
「確かにいるよ。今朝の情報によると、サバンナの大きなアカシアの木の下に小さなチータがいる」
「ここからどれくらい遠いの?」
でも、ジョニーはいつものように寝てしまうのでした…。
「本当にドゥーマったら人騒がせなんだから!」
「フフ」
「何がおかしいの、チャロ?」
「ゴメン。でも君は心配しているのか怒ってるのか、ぼくにはわかんないよ。」
歩いても歩いてもサバンナが続きます。
「わぁ…すごい」
「見て!」
ムウは遠くにアカシアの木を見つけます。
ドゥーマに何が起きたのでしょう?
