ある日チャロは泣いているキャンディをみかけ、走りよっていきました。
キャンディは自分の誕生日を誰も祝ってくれないと泣いていたのです。去年はあんなにゴージャスなバースデー・パーティーをしてもらったのに…今年は飼い主は私のことを忘れている…と。チャロはうまくキャンディをなぐさめることができません。
チャロは捨て犬だったため自分の誕生日も知らなければ祝ったこともないのです。それをキャンディに告げると、キャンディはすこし驚いた様子。
そこへ現れたのはキャンディの飼い主クリス。誕生日のプレゼントを探していたので遅くなってゴメン、との言葉にキャンディの涙はうれし涙に変わりました。チャロは心から「ハッピーバースデー」と祝うと、キャンディはその返ことのかわりにチャロのほおにキスをしてくれました。
その夜、チャロはドレッドに誕生日を祝ったことがあるかとたずねました。ドレッドは逆にチャロに翔太に出会った日のことを覚えているかとたずねかえします。それはある雪の日曜日の朝だったと答えると、ドレッドは「ならば雪の日曜日の朝はいつもおまえの誕生日だ」と静かに答えるのでした。
その後のストリート・フェアの日のこと。チャロはあちこち歩き回って、ふとある小さなテント小屋に興味を覚えました。中をのぞこうとすると、誰かがひょいとチャロを持ち上げます。それはいつか夢で出会ったアンドーラでした。アンドーラは「待っていたわ、チャロ」と言い、ランプで紫の花びらを燃やします。チャロは甘い香りに包まれて夢の世界へ。不思議な歌声が聞こえ終わると、チャロは夢の中ですっかり目を覚まします。
そのチャロにアンドーラが見せたのは愛しい翔太の姿!その翔太は慣れない英語で一生懸命チャロを探しています。翔太!翔太!チャロは翔太の名を叫びますが、その姿はすぐに消えてしまいます。
「これは翔太の夢なのよ」アンドーラはそう言うとチャロを現実の世界へ戻しました。
ドレッドは表でアイスクリームを夢中でなめていました。そこへボーっと戻ってきたチャロは「翔太に会った、変わったおばあさんに会った」と言いま す。ドレッドはすっかりチャロが日ざしにやられたのだと思いました。
