外国語学習の科学―第二言語習得論とは何か (岩波新書)白井 恭弘
岩波書店 刊
発売日 2008-09-19
外国語習得科学の現状を知る 2009-02-02
「第二外国語習得研究はまだ発展途上なので、応用はできない、ということを言う人もいますが、筆者の立場は違います。世の中、わからないことのほうが多いわけで、だからといって何も先陣の智恵に学ぶことなく、先へすすもうとするのは時間の無駄です」。
著者は、第二外国語習得研究の第一人者。この分野のさまざまな研究成果や学説、仮説、研究内容を、やさしく噛み砕きながら幅広く紹介している。米国の大学で教授を務めているだけに、北米で発表された研究成果にはかなり詳しい。かなり古いものから、最新のものまで、しかも日本語と英語という狭い範囲にとらわれず、多数の言語間で行われた研究成果について目が行き届いている。
しかも、それらを単にごちゃごちゃにしてカタログ的に紹介しているのではない。常に、日本人の特性や、日本人の第二言語学習者が陥りやすい点を念頭に置いた上で、うまく噛み砕いて解説を行っている。
おそらくそのような読者は多いと思われるが、私も英語学習者の一人であり、それが本書を手に取った理由である。結論からいえば、本書の薦める方法は既に本気で語学学習に取り組んでいる者にとっては常識的なものばかりであるため、個人的には本書を読んだことで新たに自分の学習方法を見直したいと思うような情報が見つかるということはなかった。ただ、こういう研究分野もあるのだなという風に、教養書の一冊として割り切って読んでも面白く読めると思われる。
尚、近年は脳のメカニズムから学習論を考察している本もいろいろ出ているが、本書での「科学」の範囲には、医学・生理学分野からの研究は含まれていない。
内容は、文章がこなれていて、大変に読みやすくわかりやすいです。
始めてからまだ日が浅いですが、効果が少しずつ出てきました。
私は、ちょっと具合が悪くなると薬箱代わりこの本を開いています。
外国語学習の科学―第二言語習得論とは何か (岩波新書) はこういう問題に興味のない方にこそオススメしたい傑作です!
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